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函館空港オリジナルブランド『道南おせっかい横丁』企画・制作
函館空港にて地元のお酒とおつまみを販売するブランド『道南おせっかい横丁』の立ち上げをお手伝いしました。
お手伝いした経緯
2022年に、函館空港の商業施設が全体的にリニューアルされました。その取り組みの一環として、お土産売り場もリニューアルすることになり、売り場の一区画で函館空港オリジナルブランドを展開することになりました。
お土産売り場やレストランなど、商業施設全体のリニューアルは、大阪のデザイン事務所「UMA / design farm」が担当していましたが、オリジナルブランドは函館空港とつながりのある地元企業「ハコダテミライカモン」とともに、地元の人たち主導で考えることになりました。その際、函館で活動されている阿部光平(IN&OUT -ハコダテとヒト-)さんにお声がけいただき、トーチがブランド企画・制作としてお手伝いすることになりました。
企画の前提
近年、空港のある道南の地域では、日本酒の酒蔵やクラフトビールの醸造所がつぎつぎとつくられています。また比較的狭い範囲に山も海も近いため、多様な食材とその加工品が幅広く揃っています。
そうした背景を踏まえて、新たに立ち上がる函館空港オリジナルブランドは「酒とおつまみ」という方向性で、そのコーナーをお土産売り場内につくり、ブランドとお土産を通じてこの地域の新しい魅力を発信していく場所にする、ということが決まっていました。
考えたこと
ブランドのコンセプトを考えるときにポイントにしたのは、函館空港を運営する北海道エアポート社が掲げる「北海道の可能性とつながる」というビジョンと、同社が定めている函館空港のコンセプト「レトロモダン」でした。これらを「酒とおつまみ」に結び付けられれば、ブランドのコンセプトとして強いものができるのではないかと考え、チームでの長い議論の末に「おせっかい」というキーワードに決めました。
阿部さんや函館メンバーのみなさんの「酒とおつまみ」の場での経験談を深堀りすると、強引だけどなぜかうれしい、無数のおせっかいなエピソードが出てきました。25年以上地域情報誌に関わっている方のインタビューにも、「函館の人たちはおせっかい好きな方が多い」という共通認識がありました。さらに制作期間中、メンバーが函館の立ち飲み屋で「余った鮭とばを半ば無理やり持ち帰らされる」というエピソードもあり、ブランドの軸は「ホスピタリティとしての『おせっかい』」というイメージにまとまりました。
そしてこの考え方に、事前の打ち合わせ時にバイヤーの山田遊さんからアイデアとしていただいていた、にぎやかで和気あいあいとした場のイメージをもつ「横丁」という言葉を組み合わせ、『道南おせっかい横丁』というブランドになりました。
つくったもの
『道南おせっかい横丁』では、道南地域の人たちの「おせっかい」を疑似体験できるように、各商品には地元の方たちの推薦文が添えられています。「聞かれてないけどオススメしたい、地元民の”推し”土産」というキャッチコピーの通り、にぎやかでおせっかいな売り場になっています。
トーチではプロジェクトメンバーとともに、ブランドのネーミング、ボディコピー制作などの企画部分から、グラフィック制作、店舗什器デザインのディレクション、商品に貼り付けるステッカーの制作、一部商品写真の撮影などを実施しました。また売り場だけにとどまらず、空港内エレベーターに掲示される大きなサイズの広告や、手荷物受取所の広告パネルの作成にも携わりました。
また2022年7月には、道南のおつまみを首都圏でも手に取っていただけるよう、「函館・道南フェア~道南おせっかい横丁~」が東京・有楽町で開催されました。フェア開催を記念して行われたイベントでは、プロジェクトメンバーでのトークセッションが行われ、来場者には道南のお酒やおつまみを楽しんでいただきました。
関連リンク
プロジェクトメンバー
企画・制作進行:佐野和哉
企画・撮影・制作進行:吉田貫太郎(Speech Balloon Nishiiburi)
お世話になったみなさま:佐藤さん、住田さん、高橋さん(北海道エアポート/函館空港)、國分さん、大藤さん、高木さん(ハコダテミライカモン)、原田さん(UMA / design farm)、山田さん(method)、比嘉さん(Peace Kitchen TOKYO)、おせっかいメッセージにご協力いただいたみなさま、プロジェクトに関わってくださったみなさま